1022 九州-7◆唐津焼をめぐった

旅行

最終日の午後は「唐津焼」めぐり。
九州は有数の焼き物エリア。佐賀県の有名どころには磁器の「有田」「伊万里」がある。
でも家内と私の好みは独特のわびしさをもつ「絵唐津」や、白の化粧土を掛けた「粉引唐津」の方だから、ぜひこの機会に唐津焼の一級品を拝みたいと思った。

唐津に70ほどある中で、最も知られた窯は「中里太郎右衛門窯」とか。
人間国宝の流れを引き継ぐ伝統ある陶芸家の家系だ。
唐津駅近くの「中里太郎右衛門陶房」や、全国的な知名度と人気を誇る『隆太窯』を持つ。
この窯を知ったのは、唐津マイスターのAさんが、この窯の抹茶茶碗を少し前にプレゼントしてくれたからだった。

名護屋城跡からの帰りに、山間にある「隆太窯』に向かった。
ナビに従い運転していたら、次第に不安になってきた。
「オイ…オイ、いつまで降りていくんだよ…こんな谷底まで行っちゃっていいのかナ…?」
山間の谷をどこまでも下っていく…、
営業時間9:00~17:00「隆太窯前」と書かれたバス停?があった。
「ここだな」 知らない人なら気づかないようなダジャレ的な入り口だった。

一見バス停のようだが?入り口表示                

入口を少し入ると登り窯や薪置き場、工房と思われるいくつかの建物の間を小川が流れていた。
荷詰め作業をしている3人が会釈して迎えてくれた。勝手に見て良いようだ。
ステキなギャラリー(写真)だった。和風でありながら広いガラス窓で開放的。外の自然の緑を背景に器類が並んでいた。<チャイです>お茶とクッキーを出してくれた。工房も明るくて気持ちよさそうだ。
「ここには何人ぐらい?」
 <作家が3名、見習いが2人、手伝いが3人…>とか。
これまでまともに陶芸窯を見学したことが無かったけれど、こんな環境で焼き物を作れたらスゴク気持ち良いだろうと思った。ず~っとここに居たいような心地よい空間だった。

自分用に粉引きの湯のみを買ってから、家内が言った。
 <デパート展示の際に買ったら、この倍の値段だよ>
帰りは、すぐに平地に出られた。「隆太窯』は、なんか不思議な地形にあるのだった。
そのあとで、唐津の街中にある「中里太郎右衛門陶房」へ向かった。

「陶房」は住宅地の中にあった。陶房とはいえ、わかりやすく言えば展示室と即売所だ。でも趣きが全く違う。ものすごく高品位の邸宅だ。どっしりとした構えの階段を上がり、展示室(職人作陶の販売)がある。庭園を見渡せる渡り廊下でつながる新館は中里逢庵 (13代)と14代中里太郎右衛門作品の展示室。渡り廊下の下には鯉が泳ぐ池がある。
コ、これは… 言葉にできない品格が感じられた。

これまで私は、焼き物にはほとんど関心が無かったから、その良さがまだ分からない。
でも、今日みた中里窯の器類は、押し付けさがない「心地よさ」を持っていると感じた。
こうして感じたメモリーを比較することで、これから焼物の眼を肥やしていきたい…ナ。
名護屋城址から唐津焼へ、Aさんのおかげで充実した唐津の旅になりました。

あしたにつづく

<参考>
中里太郎右衛門 (11代) (天祐)
中里太郎右衛門 (12代) (無庵)古唐津の復興「人間国宝」
中里太郎右衛門 (13代) (逢庵):12代の長男、三男:重利、
               五男:隆(隆太窯)、隆の息子の太亀
中里太郎右衛門 (14代)  忠寛 :13代の長男

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