「横浜みなとみらいホール」にパイプオルガンを聴きに行った。
このホールの収容人員は2千人。ステージ後方には、パイプ本数4623本を持つアメリカ製パイプオルガンがある。
金曜日の昼12:10開始だから、大した人出じゃないだろうと予想したのだが、続々と観客が集まってきた。
じつは、このコンサートは年に数度、ランチタイムに開催している名物コンサート。「1ドル(または百円)」で大ホールで鑑賞できる。開始時には、中高年のおばさまと白髪が目立つ退職老人たちで、席の半分程がうまってしまった。
パイプオルガンによる、入場料が無料に近いコンサートは各地で開かれている。https://organguide.exblog.jp/
ことしの7月19日 【金】だけでも以下が催されている。
・神奈川 関東学院大学礼拝堂 安杏菜 チャペルコンサート
・東京 みどりが丘ふくしかん(都立大) 中澤未帆、門倉佑希子
・ 19:00-横浜みなとみらいホール 夜もオルガン1ドルコンサート
・北海道 カトリック北一条教会(札幌カテドラル)
そして、翌土曜日なんて10箇所以上で開かれる。
国内外の一流演奏者を招いての催しが多いのだが経費の出どころは良くわからない。今回の演奏は、シルヴィウス・フォン・ケッセル。即興演奏の名手として世界的なキャリアを持つ、ドイツを代表するオルガニストの一人だった。
前半、バッハの協奏曲あたりはなんとなく馴染みある感じだからふむふむと聴いていた。後半、ビドールの交響曲を弾き始めてビックリした。フルオーケストラに匹敵する大音響だ。たった一人の腕と足を使って物凄い音を出すもんだと仰天した。
教会にあるパイプオルガンの音は、これまでも聴いたことがあったが、こんなにど迫力の音響効果があるとは思わなかった。
かつて、一人暮らしで戸建てを借りていた時には、真空管アンプで大音量でステレオを鳴らすことができた。結婚後、そしてマンション住まいになってからはヘッドホンでしか鳴らせなかった。
ヘッドホンは耳たぶが圧迫されて我慢できない。イヤホーンなんて耳穴が湿気って気持ち悪い。だから次第にクラシックを聴く機会も少なくなり、今や音楽自体を聴くこともほとんど無くなっていた。
そうか、年に数度でよいから、コンサートホールに出かけて、思いっきり聴けば良いんだ!
学生の頃、東京に住んでいながらほとんどコンサートや演劇に行くことがなかった。釧路や札幌にいたときに、「どうしてせっかく東京にいた時にもっと行かなかったのか!」と反省したのだった。
これからは、再び、それが出来る環境になったわけだ。
存分に楽しまねばと思う。