さすがに内蔵をいじられると疲れるらしい。
すこし奥さん疲れ気味だ。
ちかごろは患者本人と家族に、丁寧な手術説明をおこなうようだ。
手術前日、医師から30分ほど事前面談があった。
手術名(治療手技)は、 <「内視鏡的逆行性膵胆管造影検査および経乳頭的内視鏡治療(狭窄部位へのステント留置あるいは乳頭切開)可能ならば総胆管結石除去術」>
う~ん、これは素材と料理方法を書き連ねる、フレンチのメニュー表の長い料理名のようだな。
面談の際に尋ねてみた。
「この手術は、毎年どの程度おこなわれているんですか?」
< そんなに珍しい手術じゃないです。200件ほどかな >
「この病院で、1年間ですか?」
< はい >
手術は、放射線科(レントゲン室)で約一時間だった。
< 手術室内は狭いところに8人ぐらいいてギュウギュウだったよ。ドクターXみたいに余裕ある空間じゃなかったよ。しかもみんなヒザ下までの長いエプロン付けてるから、屠殺場みたいだったよ」>
翌日、家内が笑いながら言った。
入院して一週間を経た。
奥さん、栄養は点滴だけで、ほとんど絶食がつづいている。
よくガマンできるもんだ!
「はら減らないの?」
< 調子がよくない時は、空腹感はあまり無いよ >
私には耐えきれないだろうな。
「退院するまで、私は禁酒するよッ」
つい、そうは言ったのだ、ぜんぜん続かなかった。