2時間20分の手術だった。
手術名は腹腔鏡下胆嚢摘出術。腹部の4ヶ所に孔をあけ、カメラと鉗子を使って胆囊を取り出す標準的な手術。癒着がひどくて途中から開腹手術に移行する例は少ない。体へのダメージは少なく5日ほどで退院できる。市民病院では年間80件ほど行っているとの事前説明があった。
まあ、そういう手術だからそんなに心配していなかったのだが、
私が病院に居たのは7時間。付き添う身としては長いながい一日だった。
手術の1時間前に来て病院内待機、手術後に医師と面談、術後検査で安定してから、しばらく付き添ってあげてくださいと言われていた。
< これが摘出したものです >
医師が差し出したソラマメ型をした膿盆に、胆囊と胆汁が ベトッと拡がっていた。 そして親指の頭ほどの大きな塊と30個ほどの小さな塊。胆囊は 思っていたより 大きかった。
< 胆汁も濁ってる。これじゃ痛いはずです。胆石は洗ってから差し上げます。家宝にしてください。 >
面白くもない冗談だ。
安静になるまでホールで1時間待たされ、その後ベッド脇に居るように言われた。
半分眠りながら、ときおり痛がる家内に、3時間半付き添っていた。
握って欲しいと何度も手を差し出してくる。
握りかえすと、「…ホットする…、ありがとう」と言う。
ふだんは鬼軍曹だが、こんな時は子供のような、か弱い女性だ。
「あす、また来るよ」面会時間終了の20時に病室を出た。