高齢者は歯が命
むかし「芸能人は歯が命」ってコピーがあった。
このCMは歯磨き剤のアパタイトのキャッチフレーズだった。1995年に東幹久が流行らせ、この一言で莫大な売上があったと言われる。それに倣えば「高齢者は歯が命」っていえるかも。
手術する時の麻酔のチューブ挿入や抗がん剤や放射線治療など、そうした治療には事前に口腔ケアが必要とされるそうだ。簡単に言えば「虫歯や歯槽膿漏のために手術ができない」ってことがあるわけだ。だから、歳とったら一番大事にする必要があるのは「 歯」だと言われる。
私は7年ほど前から前歯に隙間ができて歯茎が上がってきた。私の歯は頑丈のようで、それまでは口の中を気にすることなどあまりなかったけれど60歳あたりが変化の年だった。それ以来2年ごとに歯石取りとクリーニングに行くようにしてた。
歯科医を探した
最近になって奥歯の歯茎がシクシクし出した。
そういえば横浜へ転居してうかうかしてるうちに、前回の歯石取りから早くも3年になる。今後はしっかり歯のメンテナンスを行うために優れた歯科医院を見つける必要がある。そう思ってネットで歯医者を探しはじめた。
いまや「歯科医院はコンビニより多い」といわれる。 近場で半径500㍍以内をチェックしたところ歯科医が10軒もあった。でも、歯科医師の高齢化も問題視されている。医師の腕はもちろんのこと使用する機材にも相当の レベル差があるだろう、歯科医ならどこでもいいわけじゃない。この際だから「通いやすくてベストな歯科医 」を探そうと思った。
MSから1分にある医院にはWEBページもないから問題外。つぎに近い医院は医師が私大出だ。道東のK市に住んでた時も札幌でも、治療してもらった歯科医は北大歯学部出身だった。だから私大出の医師も遠慮したい。それから、これはって思ったクリニックは「自由診療」で、リッチなお方向けだからこれもムリ。
診察室はピカピカだった
「【2020年】横浜市の歯医者さん♪おすすめしたい9医院」
https://medicaldoc.jp/recommend/yokohama-pu-haisha/
このタイトルのWEBページのトップにあったのが「横浜いわき歯科」だった。
横浜駅西口の地下街を出て徒歩3分。東京医科歯科大卒の医師2名と他医師2名で、担当歯科衛生士制度(毎回同じ衛生士が担当する)、2年半前の2018年2月に開院したばかり。お~し、ここに行ってみようと決めた。
早朝にネッで予約申し込みしたら朝9時に電話で返信があり日時が決まった。
< 初回の場合には、問診、初診時の検査、治療計画の説明を行いますので、治療は次回からになります> とのことだった。じゃあ一時間もかからないだろうと思ったのだった。
開院して2年目だけあって医院の機器はすべてピカピカの新品 だった。
診察室に通されておどろいた。診療台がいくつもある。3台、4台と数えていったら6台もあった。「随分と広いんですね、」と言ったら、
< はい、この3月に増築して3台増やしましたから >
開業2年目で増築?とは不思議だったが、ビルの隣接部屋が空いたのでつなげて広くしたとのこと。経営が順調だから人員も含めて拡大したようだった。あちらこちらに歯科衛生士がいるのだが多すぎて数え切れなかった。

初回の診察
担当の歯科衛生士さんは、カールしたつけまつげでお人形さんのようなパッチリお目メだった(ずっとマスクしてるからそれ以外の容貌はわからない)。「担当歯科衛生士制度」というから、この方が以後も私の担当になるようだ。

まず問診。歯石除去と奥歯の歯茎の若干のシクシク感を抑えたいこと。そして今後は定期的にメンテナンスを受けたいということが 私の希望ってことを伝えた。問診を終えてから歯周病の基本的な検査として『口の写真撮影』『レントゲン写真撮影』をおこなった。
< お口の状態のお写真を撮りますね>
マクロレンズにリングライト付きの立派な一眼レフが現れた。撮影した 12枚の画像が目の前のモニターに表示された。自分の口の中の写真をず~と眺めるってのはあんまり気持ちのいいもんじゃないな。

次は 『レントゲン撮影』 。最新のレントゲン写真撮影は面白かった。「回転パノラマX線撮影装置」で顔のまわりを1回転する方法だ。そのデータも横一列にワイド表示された。これまでは、小さなフィルムを口の中に入れてX線を照射して2~3本の歯が一枚のフィルムに写る方法だったから、お~進歩したもんだと感心した。
『歯周ポケットの深さ』チェックまでが初診の際の 歯科衛生士さんの担当だった。
すこし待たされた後、医師がやってきた。 風体はラガーマンのようなガッチリ体型だが穏やかな顔つきの若手アンちゃんだった。問診結果と画像確認、歯の浮き具合を確認してからすこし話した。私の歯ブラシは、硬めと超極細の2タイプを使っていると言ったところ、
< 歯茎が後退した原因は 硬め歯ブラシのせいだと思いますよ。あなたの場合、歯も歯茎も強いからこの程度なんだけど、普通の人なら持ちませんよ。> って、ホメられ…?た。
そんな感じで、とりあえずの検診が終わった。けっこうのんびりだったからそこまでで1時間半ほどかかっていた。
ん~、これは初回のオマケかな?
パッチリお目メ衛生士さんが言った。
< お時間あるなら、少しクリーニングしますか? >
今日はもう終わりだろうと思っていたのだが願ってもない。
「ハイッ、ぜひお願いしますよ」
< じゃ、歯垢染色液で染めてみましょう > 液を含んだところ歯が赤く染まった。
< 70%ぐらい、磨き残しがありますよ。… 20%以下が望ましいんですけど …ね >
私は、 歯磨きをけっこうしてる方だと思っていたから凄くショックだった。
< じゃ、 歯間ブラシの使い方を… >
ってことで、Mから4Sまでいろんなサイズがあること。そしてブラシの動かし方をレッスンした。
で … そこから、さら~に治療が始まった
超音波洗浄機で染色液を落としたあとで 衛生士さんが言った 。
< まだ、お時間ありますか ?… >
私は無職だから、もちろん いくらでも時間がある。でも、衛生士さんにはその後に予定があるのではと思って尋ねた。
「あの~私は平気なんだけど…、そちらの方は大丈夫なんですか?」
< はい大丈夫です。じゃ、歯の表面の汚れを落として、歯石を落としますね。>
どういわけか、2回めに行うだろうクリーニングが始まってしまった。
超音波スケーラーと手用スケーラーで歯石をとり、その後に水流 と研磨剤を吹き付けながら歯の表面を磨いてくれた。これには30分以上かかった。
ずっと口を開け続けてたからさすがにけっこう疲れてきた。
渡された手鏡を覗き込むと歯の表面汚れがすっかり落ちてキレイになっていた。
「わ~スゴイな。キレイになったな~。気持ちいいな~」
精一杯よろこびを表現したところ、パッチリお目メさんも
< でしょ~ 、きれいになったでしょ~ >
と、すごく嬉しそうな声でこたえた。
やっぱり、お仕事とは言え、他人の 口の中を一生懸命おそうじしてくれたんだから、ここではそれにお答えしなくちゃいけない! 私はそういうところはサービス精神旺盛だかんね。
次回は、 一週間後に歯磨き状況のチェックと指導、歯茎内部の歯石除去の予定。その場で次回の予約を終えた。「長い時間、ホントにありがとうございました。」と本心で深くお礼を言った。
診療費は保険適用だから3割負担で3980円。
時計を見たら、なんと3時間もたっていた。なが~い初回の診療だった。
今後は数度、毎週一回通院して状況チェックし、その後は3ヶ月ごとに定期検診するのが望ましいということだ。 パッチリお目メ衛生士さんとの相性も良さそうだから「はい近いですし、今後はマジメに通おうと思ってます」と答えた。 おそらく「横浜いわき歯科」は、横浜駅近辺でいちばん最新機器を備えた、若手揃いのメンバーによる歯科医院だろう。 安心してお任せできると思えた。
良いところを見つけたぞッ!
ちなみに、自由診療なら4万円ほどかかるようだ。
(自由診療のクリーニング[歯石除去 ]の相場は、5,000円〜20,000円程度と開きがある)

「いや~、3時間もかかっちゃったよ。」
帰宅後に奥さんに報告したら訝(いぶか)しがられた。
< エ~ッ、嘘おっしゃい。私は治療も入れて一時間半だったのよ。初診でそんなに時間がかかるワケ無いでしょ。>(奥さんは先日、別の歯科医院で治療したばかりでした)
「ホントだよ。いつの間にか2回目の処置もしてくれたみたいなんだよ、ホントだよ。」
なかなか信じてもらえなかった。