デカイ音は誰やねん
朝、ゴミ捨てに行くついでに近所散歩に出かけた。
各地で連日39度超えの一番暑い真夏日の朝だから、
日陰を選んで適当に歩いた。
公園に近づくとラジオの「交通情報」が聞こえた。
「デカイ音でラジオかけて散歩してるのは誰やねん、どこから聞こえるのや?」
そう思いながら、音の聞こえる方向へ歩いた。
音源を見つけた。
小さめのトランペット型スピーカーが公園のフェンスにくくりつけてあり、それが鳴っている。
公園には予想外に多くの人がいる。数人単位でたむろしている。何か目的が有るようには見えない。朝はやくから、公園でこんなに遊んでる人がいるとは驚きだった。
「そうか~公園には皆さん、こんなに朝から遊びにきてるんか?」と感心したのだった。
ラジオの交通情報が終わったと思ったら、突然「 ラジオ体操の時間です!」との声が流れた。
「あ〜っ、この人たちはラジオ体操に集まってた人だちだったのか」やっと気がついた、
せっかくだから参加した
軽い「準備運動」の後、「ラジオ体操第一、タン・タカ~タン~っ」体操が始まった。
ラジオ体操するのは久し振り、何十年ぶりだろう。でも覚えてるものだ、勝手に体が動いてくれる。公園を見渡すと老いも若きも、皆さん間違えることなくおんなじ動きしてる。体操しながら人数を数えたら83人もいた。しかしながら全国津々浦々、同じ体操が何十年経っても継続しているなんて、考えてみればスゴイもんだと思った。
第一が終わり2種類ほどの屈伸運動をした。
「これで終わりだな」と思っていると
「ラジオ体操・第2っ、タン・タカ~」
あらら、第2が始まっちゃったよ。
「ラジオ体操第2」
さすがに第2は数カ所間違えた。
飛び跳ねるところは右足からか左足からか? 上手くタイミングが合わない。私の近くには、小学高学年ぐらいの4・5人の女の子たちがおしゃべりしながら、ダルそうに体を動かしている。これでは体操とは呼べない。「オイッ、お前ら何しに来たんだ!しっかり体操しろよ」って言いたくなった(もちろん口には出さなかったけど)。
「第2」が終わると、小さな子どもたちが、こちら向きの3人、たぶん担当者らしいブルーのTシャツ姿のおっちゃん目がけて、だ~っと走り出した。「出席スタンプ」を押してもらうためだった。
すごく微笑ましかった。
自分で洗っといてよ!
体操したのは6:30~15分間だった。
帰りもまた日陰を選んで歩いた。ご近所なんだけど、路地が入り組んでいるから道を間違えたりしながら戻った。
「いや~、公園でラジオ体操しちゃったよ。第一だけかと思ったら、第2まであったよ」
そう報告したら奥さんが言った。
「そう、第3までは無かったのね」
「え、ラジオ体操第3ってあるんか?」
「あるよ!」
「それよりあんた何着てったのよ! それおしゃれ着だよ!ゴミ捨てだけなら良いけど、散歩して体操したら汗かいたでしょ。自分で洗っといてよ!」
叱られた。
「エマールで洗うのよ、アタックじゃダメよ!、揉んじゃダメよ軽く押すだけよ。」
もうとてもオシャレ着とは思えないほど古びた開襟シャツなんだけど、バケツで手洗いした。
ラジオ体操第3?
かんぽ生命によるラジオ体操の紹介を見てみると、ラジオ体操第一は、老若男女を問わず誰でもできることにポイントを置いた体操。ラジオ体操第2は、第1より運動量を増やし、体力・筋力の強化にポイントを置いているとのこと。
そして、ラジオ体操には“第三”が存在していた!
“第三”は、より高い運動効果を持ち、1946年からわずか1年半だけ放送された“幻の体操”と呼ばれる。龍谷大学の安西将也教授らが2013年に復刻して紹介した。幻の体操が紹介されると、視聴者からは「ラジオ体操第三、テンポはやっ!」「腕をすごい振り回しててヲタ芸かと思ったわ」
ちなみにラジオ体操“第三”が幻になってしまった理由は、「ラジオだと内容が全くわからなかったから」だそう。番組では実際に第三の音だけ流されたのだが「横 肩 上 肩 前 肩 横 下ろす」と早いテンポで言われ、どのように動かしたらいいのか全く不明でした。ということだ、
(*)ラジオ体操には“第三”が存在していた! https://www.lettuceclub.
おわり