私が「日展」を最後に観に行ったのはいつだったろうか?
… もう分からないほど昔になる。
久しぶりに「日展」を観に行きたくなった。
そこで「日展案内」をググると
< 非営利ならば「撮影」「SNSアップ」OK >
と書いてある。そう明記してあるならば堂々とYouTubeにアップできる。
「よーし、日展の5分野全室撮影スライドショーを作ってやろうジャン」と思った。
会期を勘違いした
11月18日のことだった。
「日展へ行かないの?」奥さんが言った。
「えっ…21日からだろ?…」
「なに言ってるの21日で終了でしょ!」
「えっ…」
メモを見ると、日展の会期は10/29~11/21だった。
「アチャ~終わっちゃうじゃないか、行かなきゃ!」
近頃こんな感じの勘違いが多々あるようになった。
情けないことだ。
「割引クーポン」
日展の入場料は、当日券 1,300円。知り合いに関係者がいないから招待券は手に入らない。だが、ネットで「割引クーポン」を見つけた。これをスマホで見せると前売り券と同額の1,100円だった。
公募展を、入場料を払って観るのは人生で初めてかも知れない。
私ってホントにケチだな。
2時間半で全室撮影
2時間半かけて「5分野」をほぼ全室撮影した。その枚数は600枚あった。
「後で、写真を見ればイイや」と思いながら撮影に集中した。
だから、実のところ個々の作品はあまり良く観ていなかったんだ … へへっ。
「日展」は5分野あるから当然トータルの作品数も多い。だからまともに観るならば4時間以上かかるだろうね。
帰宅し、3日間かけて「5分野」のスライドショーを編集した。
撮影データは傾いてたり暗かったりするからそのままじゃどうにもならない。
Photoshopで水平性を修正してから明暗調整する。歪みを取るために広角補正を2~4度かけ、最後にシャープニングを2回かける。これらの処理を一枚ずつしないとまともに見られる画像にはならない。そのデータを動画編集ソフトに取り込み、スライドの動きと表示時間を調整して仕上げていく。けっこう面倒っちいのだが、私はこうした作業が好きだから全然苦にならない。
作業は、とっても楽しい時間だったヨ。
「日展・日本画」の感想
10時に会場オープンした際、最初に1階の「日本画」を観た。
第一室を見て「オオっ」って思った。
先日観た「創画展」のしょぼくれた作品と違い、すごく輝いて見えた。
「上手いな!」と思った。
日本画の公募展は、この十数年、札幌三越で毎年「院展」を観る機会があった。
「院展」の作品には夢幻的、日本的な幻想絵画が多かったのだが、それに近い作品も多い。
私の学生時代、日展で観た東山魁夷、杉山寧、高山辰雄などの日展三山(いずれも山がつくから)は、もちろん居ない。スター作家が居ないから会場に「臍(へそ)」がない。「なんとも締まらないな」歩いていてそう思った。
そして、「これらの日本画は、表現意図も空間意識も油絵と較べて少しも変わらない…材料の違いだけになる。ならば、もう区別する意味が無くなったのでは?」そうも感じた。
あれっ?
「日本画・洋画・彫刻・工芸・書の5分野」を撮り終えて、日本画の展示室へもう一度戻った時のことだった。
「あれっ?」
初めに観た時の感想とはだいぶ違う気がした。
2時間前には「上手いな!」と思った1室~2室あたりの雰囲気が、
あまり上手いとは思えなくなった。
「あれっ…どうして?」
あらためて眺めたら「ん~? 大したことないな…」と思えた。
イメージが不明瞭で、技術的にも未熟な気がし始めた
最初に観た時には、久しぶりだったから新鮮だったのだろう。
良くみたら…あまり…ってことだったようだ。
今は、「院展」の方が表現レベルが上なのかも知れないと思った。
明日は「洋画」です。