1128 「日展(3)工芸美術」全室撮影

美術

「日展」には「工芸美術」という分野がある。
「工芸美術」は、産業工芸品と区別するために用いられる用語で、鑑賞性を主体に美術面を重視した作品が多い。ともあれ、きわめて多様な素材や技術が用いられているため、わけわかめの分野だな

現在、日展のトップに立つ理事長の「奥田小由女」氏は工芸=人形作家で、昨年「文化勲章」を受章した。彼女の夫は日本画家の奥田元宋ともに「文化勲章」を受章している珍しい夫婦だ。

「工芸」の公募展といえば日本伝統工芸展という団体もある。
両者はどこが違うのかってことだけど、「日展」から分かれたのが「日本伝統工芸展」。

かつて日展の工芸分野で力を持っていた「山崎覚太郎」「松田権六」の2人が対立を深め、「松田権六」が新傾向の作家を糾合し1936年に結成したのが「日本伝統工芸展」。

「日展」が、伝統工芸の枠を超え独自の表現となして芸術性を高めること。それに対して、「日本伝統工芸展」は、我が国の伝統工芸の「わざ」を継承し、その「わざ」を現代に生かすこと、とか…
そして、日展の頂点が「芸術院会員」であり、伝統工芸展の頂点が「人間国宝」なんだってさ。

日展の展示会場に配置された陶芸や漆芸の作品を観て、「う~?これはオブジェだな」って私は思った。壁面にかけてある染色や織りの作品を観て「う…?これは絵やデザインだな」って思った。

昨年、日本橋三越で開催された「日本伝統工芸展」を観た時にはそのような印象は受けなかった。「伝統工芸展」作品のスゴ技を観て、「コリャとんでもない技術力だ …は~ッ」とため息をつくばかりだった。今回の「日展」の工芸作品と比較して、私は「伝統工芸展」の作品の方が好みだと感じた。

まあ、いろいろあるわな、おしまい。

 

明日は「彫刻」です。

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