0110 大丈夫?…じゃナイ…

老いを感じる

私はご近所へ買い物に出かけるのが好き。

夕方、「買い物へ行ってくるっ♫」
元気に廊下に出ると廊下の端に夕焼けの富士山。
「お~、きっ…きれいだっ!」

私の階からはあまり良く見えないので、非常階段をもう一階昇ると、左右に遮るものない富士山がよく見える。
「うっ、美しい!」

「やっぱし富士山はええな~」って感動しながらエレベータで1Fに降りた。だがその時点で気づいた。
「あ、買物袋わすれた。」

もう一度エレベータを上昇させて自室へ戻った。
「やいやい、袋忘れちゃったよ。」
奥さんに一声かけて再び出かけた。
下って昇って下る。これで3度目のエレベータだ。

自転車置き場まで行き、自転車を見て気づいた。
「アっ、バッテリーが無い」

そういえば、年末に外して満タンに充電した後、
孫が来るから見つから無いように部屋の隅に隠しておいたのだった。

「あちゃ~」もう一度戻った。
4度目のエレベータに乗って部屋まで戻った。

「?…どうしたの?」と奥さん。
「あ、あの~ゥ、自転車のバッテリーを取りに戻って…」
「何回戻ってくるのよ、大丈夫?」
真顔で心配された。

出かけるだけでエレベータを5回上下した。
最初に部屋を出てから自転車で出発するまで5分以上かかった。
なかなか買い物に出かけられない私だった。

「大丈夫?…じゃナイ…よな、まったく…」
我ながら不安になった。

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