『アートフェア東京』は6~7年ぶり
以前のことはあんまり覚えていないが楽しかった感じだけが残っている。もう一度行きたいとは思っていた。しかし、今年の前売りは4千円(当日5千円)と知り、尻込みした。
そんなところへ九千房さんから連絡があった。
「出展ギャラリーの『秋華洞』から御招待チケット送ります」
「おお~、嬉しいじゃないか」
「ゲっ、ビックリ!
『アートフェア東京2022』の会場は有楽町の「東京国際フォーラム」。会期3日間・開場11時。私は初日の10:50に着いた。
「初日の午前中だから、あまりお客さんはいないだろな~、なにより入場料が高額だもんな」そう思っていたのだが‥
「ゲっ、ビックリ!」入場待ちの長蛇の列だった。
<現代版仏像作家>
会場は有料と無料とに分かれている。GALLERYSセクションは有料が約100ブース、無料部分が約20店。ほかにprojectsセクションなどがある。
九千房さんの作品は『ぎゃらりー秋華洞』のブース。入り口からまっすぐのわかりやすい位置にある。九千房さんの方が私を見つけて笑顔で寄ってきてくれた。
「初めて名刺を作ったんですよ~」渡された名刺の肩書には<現代版仏像作家>とあった。名刺裏面は本業の中学校教諭用。二刀流ってことですな。
今回の展示作品は3点。
1年半ほど前の画廊企画「素材のチカラ展」で観た、かわいらしい胸像(写真右)に加えて大きな光背の胸像と、片膝を立てた輪王坐像(如意輪観世音菩薩の一般形態)。いずれも可愛らしい。
『秋華洞』の一押し作家だから、通路に面した好位置に展示。通りかかる誰もが目にしていくようだった。
<作品の感想>
以前のブログで<作品の感想>を書いた。
<1117 マサさんのこと>
■今回も同じような感想だから、一部再掲しておく。
あんなに「小さなもの」だとは思っていませんでした。
「倍ぐらいのサイズ」だと思っていましたので、
実物を観て「オ~ッ?」と驚きがありました。
でも、コンパクトだからこその良さがありますね。
スタッフのおねーさんも<みなさん小ささに驚かれますよ>って言ってました。
考えて見れば、「仏具屋」さんにはスゴク小さな、大日如来や菩薩像がいっぱい並んでるわけだから特殊ってわけじゃないよね。
今回展では、他の出品者の根付も螺鈿も超コンパクト技術だし、テンペラもリトも細密画。きっと画廊主が、「高度の技術」「凝縮された職人ワザ」が好みなんだろうね。でも、アートは本来「 fine arts =精妙なる技術」なんだから、印象派以降の技術無視の絵画や彫刻は別モノなわけだ。その点では 画廊主 は正統派といえるな。
サイズも含めて共通してたのが「愛らしさ」や「愛おしさ(いとおしさ)」。 「いじらしい」とは「可憐で痛々しい様子」を意味する言葉だけれど、今回の皆さんの作品に共通した感覚だと思いました。
世間には、大げさだったり主張が強すぎる作品が多すぎて 「身近に置いておきたい」と思えるような作品はとても少ないもの。君の作品には、手元に置いて愛玩したいと思わせる何かがある。きっと今の君が喜びをもち、楽しみながら創っていることが伝わるからだと思います。
社長さんが気に入ってるようだから制作を急かされるかもしれないけれど、
無理せずにマイペースで進んでください。
また連絡下さい。
精妙なる技術ばかり
『秋華洞』ブースのいずれ作家さんも、驚くほど高度なテクニックの持ち主ばかり。<手業(てわざ)>に関しては印刷やモニター画面では決して分からない。実物に眼を近づけてはじめてその凄さに驚く。
『秋華洞』ブースに限らず、今回の「アートフェアー」のすべての展示作品が
<精妙なる技術><ここまでやるのかっ!>っていう作品ばかりだった。
そりゃそうだ、常識を超えたレベルのものじゃなければ「ン十万・ン百万でも買いたい」って思わせられない。
日本工芸会が毎年開催する公募展「日本伝統工芸展」では、極度にハイレベルな技術の工芸作品をみることができるが、そこには絵画・彫刻は無い。でも「アートフェアー」で絵画・彫刻のスゴイ手業を見ることができた。
「五美大卒展」や公募展で感じる粗雑な技術に比較すると「別世界」だった。
「全美術商を撮影」
せっかくなので全部見た。
ついでに全ブースを撮影しスライドショーにした(撮影禁止は2店だけ)。
11:30~14:30に撮影した写真は500枚あった。フォトショップの「アクション」と自動処理の「バッチ機能」を使い作業効率を短縮した。おかげで初日夕方~二日目のうちに動画編集を完了し「有料100ブース紹介」をYouTubeにアップできた。
■動画リンク
① https://youtu.be/TFV_MTQvVqA (九千房さん画像あり)
② https://youtu.be/Psy2oHK3Mbw
③ https://youtu.be/eHI8KCCT-3M
ま~、「こんなことするアホは他にいないだろ~な」って思いつつ、楽しみながら作業した次第だったよ。
二日目の昼のこと、
九千房さんからメールがあった。
「二日目も大盛況で既に50人ほど抽選にエントリーしているということです。今日も朝から混雑しており色々な人に会えるのが楽しみです。」
私の返事。
「ご、50人も希望者がいるのか…‼️すごいなあ」
ともあれ、九千房さんは大人気のようですね。
おわり