0907 カワスイへ行った

美術館

速攻倒産

最近のTVで川崎駅のすぐ脇に「カワスイ」なる水族館があることを知った。そこは2020年7月オープンして2022年3月2年も経たずに倒産したという。なんという早業なのか。
その後、7月からは他社が引き継ぎ営業を続けているというが、どうしたらそんな恐るべき速さで倒産しちゃうのか? いったいどんな水族館なのか?不思議に思って行ってみた。

駅前水族館

カワスイは交通至便。JR川崎駅のすぐ隣の「川崎ルフロン」なる商業ビルの9-10階にある。商業施設の通路の案内を頼りに進むと直通のエレベータがあった。


チケット売り場に着いたがお客さん皆無。平日とはいえ、ガラガラで受付嬢が暇そうだった。ふ~む、なるほどこりゃ儲からんはずだ。
入場料金は…と見れば大人2000円。げっ、タカ。でもそういえば水族館は昔から高かったし、今や展覧会や映画館も2000円以上が増えてるから、そんなもんかとも思った。

ダメマップ

入場券売り場で渡されたのは小さなチケット一枚だけ。
「パンフレットは?」って訪ねたら
「入り口ゲート脇に置いてありますから」
ふ~む、2000円の割には愛想ないなって思った。
ゲート脇にあったのはザラ紙の単色刷マップが一種類だけ。
「せめてカラー刷りにしろよな」
しかもとてもわかりにくいマップだった。

最新技術は何処に?

カワスイの大きなウリは「新感覚・ネイチャーエンターテインメン水族館」ってことだ。
スマホやデジタル映像と実際の生きものを組み合わせた展示。解説はQRコードをスマホで読み取る方式。
最新技術を駆使してるのだが、その使用説明が見あたらないから使い方がわからない(どこかに掲示してたんだろうが見かけなかった)。せめてチケットと一緒に取説が欲しかったぞ。

動物園のよう

入場まもなく、11時からアマゾンゾーンでふれあい体験。11時20分からパノラマスクリーンで、クルーが生きものの解説するとのこと。丁度よいから先にそれを体験しちゃおう。
アマゾンゾーンへ行ったらカピバラにさわれた。カピバラは不思議な動物、さわっても動かない。表現が難しいのだがまるで硬いヌイグルミ?のよう。

飼育係のおね~さんが大きなくちばしを持ったオニオオハシを腕に載せてやってきた。模型のようにきれいな鳥だ。これは素敵だった。そういえばナマケモノもいるはずだと見廻すと、2匹が木の枝に絡みついてぶら下がっていた。こいつら、じ~としてて動かないから見つけにくいはずだ。
そういえばここは水族館だ。動物には触れ合えたが、まだ全く魚を見ていない。

パノラマスクリーン

次に「パノラマゾーン」へ行って解説おねーさんの20分説明を聞いた。
パノラマスクリーンは200度の広角スクリーンつのプロジェクターでCG映像を投影する。しかも20m近いクジラが実寸大でスクリーンに映しだされ迫力満点。おねーさんの解説にタイミング合わせて登場したり近づいたりするから、まるで生きているようだ。だいたいこういう映像はつまらないもんだが、この映像はリアルで巨大で大満足。20分間があっという間だった。

入館して50分ほど経つけれど、リアルな魚はまだ見ていない。
この後で、通常の見学コースへと向かった。

<来場者が近寄るとスクリーンの画像がセンサーにより反応する>ってのを帰宅後に知った。先に教えてほしかった。

淡水魚はつまらない?

テーマは「世界の美しい水辺」。南米・アマゾン・オセアニア/アジア・アフリカそして地元の多摩川、この5つの展示ゾーンがある。世界の様々な環境に暮らす生きものを最先端の技術を駆使して展示とのことだった。
水槽レイアウトはとても良くできている。
巨大モニターと水槽を組み合わせたり、ライティングによって色が変化したりと、いろんな工夫が凝らされている。

でも、ここにいる魚はすべて淡水魚。カラフルな海水魚とくらべ、一般的に淡水魚はすごく地味。色気がないから侘しいのでは…カワスイへ行く前にはそう思っていた。

でも違った。結構ゴージャスな淡水魚がいっぱいいた。それからアロワナや世界最大の淡水魚ピラルクなど、でっかい奴らもユウユウ泳いでる。
「ほー、淡水魚だけでも見せられるもんだな…」感心した。

10:50分に入場し、出たのが13:30分だったから、2時間半ほど経っていた。
とっても楽しめた。
ゆったり泳いでいる魚の群れを眺めていると心が穏やかになる。
どうしてこれで倒産するほど不人気なのか?

7年ほど前に「アクアパーク品川」に行ったことがある。
そこはデジタル水族館ってことで、パチンコ屋を思わせるようなド派手な展示設備で仰天した。そこは今や東京一の水族館って呼ばれている。
でも、とっても疲れた。二度と行く気がしないな。

「カワスイ」にはそんな派手さは無いが、ふつーの水族館とは違う魅力がある。
水族館は維持費が大変だし、相変わらずお客さんは少なそうだ。
このままでは二度目の倒産も…?

5年後ぐらいにまだ経営していたら、また行きたい。
「頑張ってほしい」そう思った。

7分動画を作ってみた

おわり

 

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