1031 愛知へGO(その1/2) 

その他

愛知の元実家へ5年ぶりに帰省した
今回の主目的は「法要」とお世話かけてる方たちへのご挨拶。
それだけのつもりだったが、旅行名人奥さんの手によって行き先が次第に膨らんだ。
(1)蒲郡クラシックホテル泊と竹島
(2)犬山城
(3)名古屋再訪・熱田神宮
(4)絞りの街:有松観光
もう愛知には未練が無いと思っていたのだが、旅行を終え写真を見るとなにか胸に込上げるものがある。だから2回に分けて記録した。

ふたりだけの年忌法要

今回は父と母の七回忌と十三回忌を併せて行った。本来なら親戚も集めるべきだがまだコロナもあるし…。家内と私の二人だけで寺の本堂で僧侶に読経してもらった。墓の脇に戒名と七回忌・十三回忌と書かれた卒塔婆を置いた。墓参りに訪れた人もこれを見れば「年忌法要やったんだな」って分かるだろう。
駐車場の維持でお世話になってる方の家を尋ねてお礼した後、隣町の湯谷温泉に行って五平餅を食べた。


五平餅は、もともと中部地方の山間部発祥の郷土料理。うるち米をしっかり潰し、平たい楕円形にして串に刺し、味噌ダレをつけて炭火で焼き上げる。子供の頃は、ふだんは売られて無く秋のもみじ祭りの際に食べるのが楽しみだった。いまでは全国で食べることができるが、平だんご型などのバリエーションが多い。
上写真:左は、線路脇にある茶店風の店のもの。かつて地元で食べたわらじ型のものとは若干違うが、なつかしの味だった。

湯谷温泉の源泉温度は28~36℃で少しぬるいから加熱している。以前は温泉宿がいくつかあったのだが現在は一箇所の経営で4軒ほどが営業してるようだった。
吊り橋から板敷川の上流を眺めて「ホ~っ?」と思った(上の写真:左)。
「こんなにキレイだったっけ?」 
子供の頃はなんとも思わなかった。きっと子供の頃の感性と今とは違うんだろう、とっても美しい景色に見えた。

今回の元実家への帰省で一番感じたのは「時間がかかる」ってことだった。横浜~豊橋が新幹線で1時間10分だったのに、豊橋から先は35キロの距離なのに1時間20分もかかった。単線だから反対列車待ちが2回(8分間)もあった。道路は、山間を細い国道が一本あるだけだから車移動も楽じゃない。年取ってから生活するには厳しいな… あらためて思った。

竹島とクラシックホテル

蒲郡クラシックホテルに泊まるよっ。」
昔から奥さん「いつかは蒲郡クラシックホテルに…」って言っていたけれど、やっとその時が来たわけだ。
蒲郡といえば竹島だ。この2つはセットで思い起こす。昔は自家用車も無かったから行ったことが有るような無いような…。そういえば蒲郡港へは、自衛隊の軍艦乗船体験に父と行ったような記憶がある。
下写真:左は、ホテルの部屋からの景色。部屋の窓が大きく海側の部屋だったから竹島を見渡すことができた。城郭風の外観が特徴で、館内の内装や調度品はアールデコ様式。部屋数はわずかに27部屋。

「蒲郡クラシックホテル」1934年開業。 戦前に創業・建設された9つのホテルが連携して協会を作ってるのが「日本クラシックホテル」。
これまでに宿泊(ピンク塗り)または喫茶室を利用(黄色塗り)したことがあるのが上写真の6つ。今回は7ケ所目で、来年は日光金谷ホテルの宿泊を予定している。

朝食は和食を注文。ひとつひとつの小鉢が細工されておりとっても楽しい。おかゆがすごく旨かった。
朝食後、橋を渡って竹島へ行った。石段を登って島の真ん中の「八百富神社」へ、それから島の横手に降りてから島の裏側をぐるり周って朝の散歩した。
蒲郡駅までタクシーで行きJRで犬山へ向かった。

犬山城

「犬山城なんて大したことないダロ~」って、それまでは思っていたが大違い。国宝に指定されてるだけあり予想以上に見ごたえがあった。
犬山駅から歩くとちょっと距離がある。天守に登りさらに往復歩くと疲れちゃうからタクシーに乗った。「川の向こう岸から見られる場所まで行ってチョーダイ。」そう伝えて降りたのが下の写真。木曽川の向こう岸に小高くそびえる天守を望めた。
「お~、なかなか結構な眺めじゃないかよ」

それもそのはず犬山城は国宝だ。
江戸時代までに建造され今も保存されている「現存天守は12城ある。そのうち国宝の天守は、姫路城・彦根城・松本城・松江城犬山城5基しかない。



少し前に松江城・松本城へ行った。それらに比べて「犬山城なんてヨ~。ちっこい城だろ~」バカにしてたのだが、この勇姿を見て「う~む、さすが国宝、リッパなもんだ」と心変わりした
1537築城で、天守は現存する日本最古のもの。大きな入母屋造りの上に、遠くを見渡すための櫓(やぐら)=いわゆる物見を載せた「望楼型」の典型。昭和以降に各地で模擬天守が建てられたが、そのモデルになっている。

<もう一つのスタイル「層塔型天守」は一階から最上階まで順番に積み上げていくような形の天守>

天守の外観は3重内部は4階、地下に踊場を含む2階が付くってことで複雑。実際に登ったのだが、いったい何階建てなのか分からなかった。ギシギシ鳴る木製の狭い階段を譲り合いながら登り降りした。コンクリート製の模擬天守と違って味わい深かった。
天守最上階には廻り縁が外側についているから、木曽川や犬山城下町を眺めながら一周できる。回廊からの光景はまさに絶景だった。


<木曽川の鵜飼船が並んでた>

犬山城下町

町割りは江戸時代と変わらないものの、古い町屋や屋敷は少なくて観光地化してたけど、これはもう仕方ないね。
犬山駅脇の地元民向けの食堂で、味噌カツ定食と山菜きしめん800円を頼んだ。味噌カツはサンプルどおりの大きめでしっかりした肉。「きしめん」も堅実な味だった。これまで「きしめん」は旨くないものと思っていたがここの麺はふつうに旨かった。

名古屋

宿泊はKKR。すぐ近くにある県庁などの建築物を眺めてから一旦ホテルへ。その後、夕食を食べに栄までバス。帰りはタクシーを使った。

庁舎建築は…

「市庁舎」と「県庁舎)」は並んで建っている。ともに鉄筋コンクリート造の現代建築に和風の瓦屋根を載せた和洋折衷の建築。

「名古屋市庁舎(写真左)」は、ヨーロピアンなビルに瓦屋根、中央に高さ50メートルもある時計塔。よく見るとシャチホコが載っている。「愛知県庁舎(写真右)」の屋根には天守を思わせる破風が付いている。これらは「東博」や北の丸公園の堀端にある「九段会館」そして「神奈川県庁」などにも共通する「帝冠様式」だ。
このスタイルは昭和初期の日本で流行したもので満州や台湾にはこの類の建築がいっぱいある。モダニズムを標榜する前川國男氏からは「邪道建築」って呼ばれたものだった。なんとなく折衷的な名古屋の文化性を表現しているようで面白い。

どうするどうなる名古屋城

ホテルの部屋の窓からは名古屋城がよく見えた。

名古屋城の天守閣は、鉄骨鉄筋コンクリート造で再建して半世紀が経過した。2018年に木造復元事業や耐震性の問題を理由に閉館してからもう5年たつ。石垣保全の問題が浮上したりして解体工事にも取り掛かれない。いったいどうするつもりなのか

1周約200mの空中回廊を備え水を張ったガラスの大屋根が、2002年に栄に誕生した。宇宙船みたいな形をした複合施設で名称はオアシス21。隣には愛知県美術館
子供の頃から名古屋の街には幾度も行ったけれども、なんとなく散漫でわかりにくい印象だったが、これによって栄が名古屋の中心であることがハッキリした。

夕食は奥さんが大好きな大海老フライ。

ナント、無料飲み放題、おツマミつき

さて、宿泊は「KKRホテル名古屋」お城の近くの官庁街にあるのだが名古屋駅からのアクセスがもうひとつ。だからだろうが安い
<ラウンジアクセス90分付きプラン♪[組合員・OBの方]>宿泊費一人7500円。
「のみ放題付きでこの値段なんだって…」
旅行前に奥さんから言われ、説明を見たのだがどういうものやらイメージできなかった。

名古屋城が見える会場でゆったりおくつろぎください。4階シェアラウンジ「名城観」ご利用可能時間:14時00分~23時00分、制限時間:90分、ご利用の際はお手続きが必要となりますので、一度フロントへお越しください。

夕食後ホテルにもどりフロントに申し出た。
「あの~ラウンジを…」
「スタッフは居ませんのでご自由に利用してください」専用ラウンジのキーカードをくれた。

そこはテーブルやリクライニングシートが配置され、窓からは名古屋城の夜景が眺められる飲み放題広間だった。他にお客さん居ないからまったく無人の勝手に飲み放題だった。

飲み物は下写真のよう。「おお~ウイスキーが各種揃ってるじゃないかよ」たくさん飲むと酔っ払うので、ウイスキー全ボトルをチビチビと試し飲みした。日本酒とワインは旨くなかった。
棚にはコミック本。テーブルには「よっちゃん食品」が勢ぞろいしてる。アルコールよりもこちらの試し食いが嬉しかった。途中から5人ほどの若者グループ、おばちゃんが一人はいってきたけれど広いからゆっくりできた。1時間以上楽しんだ


交通の不便さを補うための苦肉の策なんだろうけど、嬉しかった。

翌朝は、名古屋めしバイキング

翌朝の朝食は、手羽・みそ・きし・うなの「名古屋めしバイキング」。
名古屋の食べ物として、きしめんは昔からあったけど、手羽もみそカツも子供の頃には知らんかった。きっとその後だれかが名物に仕立て上げたんだろう。
上の写真は、左のプレートが私で、右が奥さん。
私の盛り方の下手さがよ~わかる。9つのマスの6つがガラ空きだ。
ふだんはもう少し上手く収集できるのだが、今回は我ながらひでーな、と思って写真に残した。もともと私はビュッフェスタイルの朝食は嫌い。前日泊まった蒲郡クラシックホテルのような、お膳で出される朝食が好きだ。

つづく

 

 

 

 

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