浜名湖から移築した「龍宮殿」
箱根芦ノ湖畔に佇む「龍宮殿本館」は、かつては静岡県 浜名湖に建てられた「浜名湖ホテル」だった。この建築は、平等院鳳凰堂をモデルに設計し(規模はその約2.7 倍の大きさ)、飛島組( 現在の飛島建設) の先代社長が贅を尽くした、当時わが国屈指の高級ホテルだった。
ところが、ある意味で先進的かつあまりにも高級指向であったこともあり、創業からわずか1 年半後の昭和14年(1939年)に休業。
1957年に、浜名湖より神奈川県箱根・芦ノ湖に移築し、箱根プリンスホテル 和風別館「龍宮殿」として開業。しかし、老朽化や運営上の事情から2012年に営業を休止していた。
歴史的建築を保存しながら、より多くの人が利用できるとして、2017年に「絶景日帰り温泉 龍宮殿本館」にリニューアルオープンした。
( 「なぜ、日帰り温泉になったのか?」説明は文末に記載 )

▶ 龍宮殿の歴史

えらく横に長い建物だ
フロントをへて正面に畳敷きの広い休み処「聚楽」。ここから湖面の景観が見事。
浴室に行くには右手に廊下を長ながと進む。まず女湯「胡蝶」がある。その前を通り過ぎて更に進むと男湯「夢殿」にたどり着く。ここには八角形の傘天井を持つ浴室がある。
内部はリッパ!!
本館は外観だけでなく内部も見どころが多い。
建物中央には伝統的な様式を模した、2階まで吹き抜けになった大きな階段ホール。
重厚な木組みの大きなシャンデリア、赤い絨毯を敷いた階段など、昭和初期の高級和風ホテルの雰囲気を今に伝えている。外国人向けホテルの希少な例として国登録有形文化財にも指定された。
湯船からの景観は、もっとリッパ
「龍宮殿本館」の温泉は蛸川温泉と言い、1987年(昭和62年)に駒ヶ岳山麓で発見された温泉。箱根十七湯の中では最も新しい温泉。
男女ともに芦ノ湖を見下ろす絶景露天風呂。
湯船の縁を低くして設計されているから、湖面と湯面がつながって見える。
まさに「芦ノ湖と一体化したような眺め」で、こうしたつくりを「インフィニティ風呂」 や 「インフィニティ温泉」 と呼ぶそうだ。

天候が良ければ富士山を望めるとのことだったが、雲がかかって見えなかった。
男性浴場「夢殿」には内湯、露天風呂、半露天風呂、フィンランドサウナ、水風呂。
女性浴場「胡蝶」には内湯、露天風呂、スチームサウナがあり、芦ノ湖へ張り出すような開放的な造り。

スーパー銭湯のように、寝湯やジェット風呂など、いろいろな温泉の種類を楽しむ施設ではなく、
「絶景を眺めながら静かに湯に浸かる施設」だ。
平日だけあり、入浴客がほとんどいなかった。50分ほど入っていたがその間、男風呂には7人ほどしかいなかった。寂しいぐらいだったな。
もう2度と行くことは無いだろうけれど、最高の入浴体験だった。
▼ なぜ「日帰り温泉」になったのか❓
日帰り温泉をオープンしたことで、箱根エリアにおいて、西武グループとしてどのような経済効果が見込まれるか。
「 箱根は入込観光客数のうち、宿泊者はおよそ2割。残り8割の日帰りのお客様をどう取り込むかも、大きな課題だ。しかし、日帰りの場合、どうしても交通アクセスのいい湯本、宮ノ下、強羅が中心になる。コアなお客様はケーブルカー・ロープウェーで桃源台まで来てくださるが、そのまま、遊覧船で元箱根港まで移動されるので、龍宮殿のある箱根園周辺は素通りというパターンが多い。
日帰り温泉施設をつくることで、この場に足を止めてもらい、お客様の回遊の流れを変えたいという狙いが大きい。ここまで来ていただければ、周辺には箱根園水族館やミニ動物園、駒ヶ岳ロープウェー、遊覧船乗り場などもあるほか、ザ・プリンス 箱根芦ノ湖ホテルのレストランもご利用いただける 」
「宿泊施設として維持するよりも、歴史的建築を生かした日帰り温泉施設として活用する方が、経営面と文化財保存の両方にメリットがある」と西武グループが判断したことが、日帰り温泉へ転換された主な理由。
なるほどね
今回、私らが箱根に行った第一目的は「甘酒茶屋」へ行くことだった。
「それから、どうしよ~?」
そこで出てきたのが「日帰り温泉=龍宮の湯」だった。
そうしてみると、見事に西武グループの目論見にはまちゃってたわけだ。
ってこと~。
動画にしました
建物が、すごく横に長いことが分かります。
つづく
6/25 日帰りで、箱根へ (1) 概要
6/29 日帰りで、箱根へ (2)「甘酒茶屋」は素晴らしかった!
7/02 日帰りで、箱根へ (3) 「龍宮殿」で露天風呂(当記事)
7/06 日帰りで、箱根へ (4) リゾートホテルを見学
◀前の記事 次の記事▶・








