「MANGA都市…」展のネット予約をした際に、ついでに観に行けるものは無いかな?と探してみた。そういえば国立新美術館から歩いて数分のミッドタウン・ガーデンに『21_21 DESIGN SIGHT』があることを思い出した。
おや、『㊙️展 めったに見られないデザイナー達の原画 』が開催されてるじゃないか。
このイベントの会期は、昨年の11月~今年の3月までだった。しかしコロナで一時中断して6/1より事前予約制にて9/22までの会期延長で再開されたものだ。
昨年の時点でのネット書込みをみると、「混んでいてジックリと見られなかった…」とある。しかし、コロナさま対応のおかげ?で <60名入場制限>、<ネットによる事前予約(支払いは当日入場受付払い)> だ。 「MANGA都市…」展へ行く当日、14時入場の予約をとっておいた。
ミッドタウンでランチしてから 「21_21 DESIGN SIGHT ギャラリー 」へ向かう。あたりは厳しい真夏の日差しなれど、ミストシャワーが施された木漏れ陽の小道は心地よかった。
<ただ今の時間は満員です>と 「㊙展 」入り口にお知らせがあった。予約なしで来場しても入れないわけだ。
入り口で額の検温。ここでは荷物預かりしないから、大きな手荷物はミッドタウンのロッカーに預けてこいと書いてある。入ってすぐに売店がある。
この建物、床面積の約8割は地下に埋めこまれている。大きく外光を採り入れた空間のなかを展示会場のある地下へ下りていく。階段をおりると日本デザインコミッティーの過去のポスター が一面に展示してある。この多くが記憶にある。いずれもシンプルながらインパクトがあるな。
地下には、広々とした 展示スペース「ギャラリー1 」 とサブ的な「ギャラリー2」が広がっている。 今回の企画は、 デザインコミッティーの現メンバー 26名が 個々の仕事の制作過程に作った、原画やスケッチ、模型、モックアップなどを展示している。
展示用のショーケース内部は各自の作家が思いのままに並べている。多様なプロダクトを紹介する人もいれば、限定したテーマの思考プロセスを解説する人もいる。几帳面に整列させる人もいれば、ごちゃごちゃに詰め込む人もいる。それぞれの個性が垣間見られて面白い。
アイディアや思考手順が 一人ひとり違うから、ジックリ観てるといくら時間があっても足りない。観客の中には一日中観続けている人もいるだろう。私も20代30代の頃に、こんな展示を観る機会があったなら、きっとすごく収穫があったろうと思う。
私が最も気に入った展示がこれ(左写真)。山手線新駅「高輪ゲートウェイ」を設計した 隈研吾氏のケース。折り紙のジオメトリー(形状)を持ち、膜素材で柔らかな大屋根をもった設計なのだが、完成に至るまでのアイディアや思考の展開が見て取れる。ここまで徹底的に考えるものなのかと驚いた。
壁面全体に投影するプロジェクションの使い方も「ここまで来たか」と感心したな( 右写真) 。
インタビュー音声・原画 先行サイト
上のページが「インタビュー音声・原画 先行サイト」 http://designcommittee.jp/maruhi/
これはとってもよくできたWEBページだ。
左側のマルの顔写真をクリックすると、26名の各作家のインタビューが聞けたり代表作品をみることができる。インタビューと言っても1時間以上あるものばかりだからハンパじゃない。これはすごく勉強になる。
建築設計は安藤忠雄
安藤忠雄のトレードマークといえば“コンクリート打ちっぱなしの建物”。安藤は、三宅一生の服づくりのコンセプト「1枚の布」から着想を得て、この大屋根のある建物を設計した。直島にある地中美術館のように外観は 一見、1階建の平屋のように見える。でも地下へ下りると ボリュームの広々とした展示室が広がっている。
この施設の名称は「21_21 DESIGN SIGHT(トゥーワン・トゥーワン・デザインサイト)」
名前は英語で優れた視力を意味する「20/20 Perfect Vision(Sight)」に由来する。デザインの役割はさらに先を見通すものでありたいという想いがこめられているそうだ。
まとめ
「㊙️展」に展示された内容は、なかなか表にでないから分からなかったけど、 広く名の知られたプロダクト&グラフィック・デザイナーや建築家であっても、ここまでやるのか!ここまで考え続けるものなのか!? スゴイ人たちばかりだと頭が下がる思いだった。
■以下のウェブサイトに、詳細な鑑賞記事があります。
2019.11.24 “21_21 DESIGN SIGHT マル秘展”に行ってきた
■私が作ったスライドショーはこちらです。
https://youtu.be/GDveV8guV5g